【VZ決算】マークス、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)の2020年第1四半期決算を確認する。

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■WHOの治験薬初期臨床試験誤報発信

昨日23日、WHO(世界保健機関)が米ギリアド・サイエンシズの開発した新型コロナ抗ウイルス薬「レムデシビル」の初期臨床試験が失敗したと公表し、市場からのコロナパンデミック終息期待に冷や水をかけることとなりました。

これを受けて、昨夜、寄り付きから上昇していたNYダウは、この発表から失望売りに繋がり急落しましたが、ギリアドが即時、統計的に意味のある結論を出すには不十分で、結果は不確かなものだが、データの傾向から、特に早期に治療を受けた患者には潜在的な有効性が示されていると反論し、株価は回復に向かいましたが、結局、前日比$39.44高に留まり$23,515.26で取引を終えました。

VIX指数(恐怖指数)は41.78と前日よりは若干の改善がみられていますが、まだ落ち着くまでには至りません。

NYダウの日足チャートを眺めると、50日移動平均線付近で足踏みしています。

原油価格が地政学リスクの高まりを追い風に、なんとか上抜けして欲しいものですね。

■ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)の2020年第1四半期決算発表

そんな中、VZの2020年第1四半期決算発表がありました。

内容はやはり新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、芳しくありませんでした。

売上高は316憶1000万ドルで前年同期比1.6%減となり、予想の324憶7000万ドルを下回りました。

営業利益は65憶7900万ドルで前年同期比14.7%減でした。

当期純利益は41憶5600万ドルで前年同期比17.4%の大幅減となりました。

1株当たり利益(EPS)は$1.26で予想の$1.23を上回りました。

売上高の減少はコンシューマ(個人)向けの販売の落ち込みが1つの原因となっており、これはコロナ感染拡大抑止対策による、約70%の店舗閉鎖で売り上げが実質的にゼロに近くなったからです。

逆にビジネス(企業)向けは在宅勤務による通信関連売上が増加しているからですが、外出禁止を受けて回線工事などが進みにくく、需要があっても供給が追い付かない状況になっている上に、企業の経済活動停止により広告収入も大きく落ち込み、売上の足を引っ張っています。

EPSの上昇は、キャッシュフロー増加を昨年の見通しで上げており、順調に進捗している結果としており、2020年第1四半期に70億ドルの手元現金を持ち、2019年末から45億ドル増加させています。

営業利益の低下は、経済停止の影響を受けた企業や個人が支払い不能や遅延を予想して、いわゆる貸し倒れ引当金を見込んだことが原因とされていますので、新型コロナウイルス感染拡大が終息すれば回復すると予想されます。

また、今月14日にZoomの競合のビデオ会議ツール企業「BlueJeans」の買収を発表しており、感染症拡大抑止対策で在宅勤務など、今後も続くであろう企業のビジネスモデルの変化に対応する積極的姿勢も見られます。

この買収手続きは5憶ドル以下程度を費やすとされており、第2四半期に完了予定とされています。

1万5000人以上の利用者を抱えるBlueJeansを傘下に収め、遠隔医療やオンライン教育、業務トレーニングツールなどへの進出を狙っていますので、今後にも期待が持てますね。

また、連結売上高に関する財務ガイダンスを撤回。

調整後EPSの成長率を以前の2.0~4.0%から-2.0~2.0%と引き下げており、マイナス成長の可能性も示唆しています。

VZの日足チャートを眺めると200日移動平均線を上抜けしているものの、暴落前の水準をやや下回って足踏みをしています。今回の決算結果でどうなるか注目です。

しかし、キャッシュフローの改善がみられていることから決算発表では触れられていませんが、配当金は少なくとも維持されることが期待されますので、コロナショックによる株価下落が短期的であることを考えると、買い増しのチャンスが訪れると言えますので、例によってポートフォリオ占有率と下落率を見ながら買い増しをしていきたいと思います。

ではでは。

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