【保有銘柄決算】マークス、保有銘柄の継続保有の要否を確認する。(前編)

個別株
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■【IBM・WFC・ABBV・JNJ・PG】の営業キャッシュフロー推移

マークスです。

このところのNYダウは若干の株価上下はあるものの、大きな変動はなく銘柄選別が進んで明暗が顕著に表れている相場となっています。

そんな中、保有銘柄の第2四半期決算発表が出尽くしましたので、過去10年の業績を確認して継続保有要否の確認をし、今年の第2四半期と比較すれば、コロナショックの影響とその後の業績を推察できると考えています。

保有個別銘柄は趣味投資のフェラーリ(RACE)を除くと11種ありますので、前後編の2部で纏めてみたいと思いますが、今回の業績確認項目としては以下の2点の観点から見てみます。

・営業キャッシュフロー(売上高-支出、以降は営業CF)が純利益より大きいか?

・営業CFマージン(営業CF/売上高)が米国株平均の11.9%よりも大きいか?

営業CFが継続的に伸びている企業は年々利益を積み上げて成長を続けていることを意味し、純利益と比較することで粉飾決算の有無を判定することが出来ます。

中長期的に保有して配当金を再投資することで資産増加を計画し、労働賃金という安定収入が得難くなるであろう老後に年金と共に配当金が生活の糧の一助になるよう資産形成に繋げていくには、永続的な企業であるかを判定するのは大事な作業となります。

そして営業CFマージンについては、数値が高いほど多くの現金が継続的に入ってくることを意味しますので、この推移を確認することで将来的にも利益を増加させられる企業として期待できることになります。

確認する数値は11.9%の平均値以上かを見るとしていますが、安定性を考えると15%以上が望ましいです。

この数値は昨年末時点となっていますので、コロナパンデミックに起因して今年は変動すると予想されますが、目安にはなるかと思います。

要するに保有銘柄が、この先も継続的に保有するに値する企業であるのかを、改めて資産形成戦略に照らして合致しているのかを確認する作業になるということですね。

インターナショナル・ビジネスマシーンズ(IBM)

ダウ構成銘柄であるIBMの株価は3月の暴落以降、決算結果が不調だったこともあって回復が遅れ、低迷を続けています。

2010年~2019年の10年間の推移を眺めると、ここ数年の売上高は低下傾向にあり、それに伴って営業CFも低下しています。

しかし、純利益の低下については2017年を底として回復傾向となっており、営業CFマージンについては、昨年で19.15%と米国株平均を上回り、堅調な企業基盤であることが確認できます。

売上高低下に歯止めをかけるべくクラウド事業が良好なレッドハットを買収して傘下に収めており、堅調に伸びていることから、当面の保有には問題はないと判断できます。

今年第2四半期の営業CFマージンは19.73%で減収減益の中でも堅調な財務基盤と言えるでしょう。

ウエルズ・ファーゴ(WFC)

直近第2四半期決算がボロボロの上、減配も発表されており株価低迷からは当分抜け出ることが出来そうにないWFCは何とか今年中に手放したいと考えている銘柄です。

マークスの投資方針に金融セクター銘柄は合わないと認識させてくれた銘柄でもあり、買い増しして平均購買株価を下げて損切額を抑えながら売却したいと思っていますが、一応、確認してみましょう。

10年間推移を確認すると、2014年以降に営業CFを純利益が上回っており、粉飾決算の懸念がある上、営業CFマージンは昨年7.91%と平均を大きく下回っています。

バフェット保有銘柄ではありますが、一部売却されたことが今月報道されており将来性についても問題を多く抱えていると推察されます。

今月20日に$40.65で52株の指値がささり、平均購買株価を$30.1まで下げれましたので、部分的に損切しつつ、手離れしたいと考えています。

アッビィ(ABBV)

ABBVは米国の医薬品・医療器具を扱う大手であるアボット・ラボラトリーから2012年にスピンオフした製薬会社です。

主力は抗リウマチ薬ヒュミラで米国外の特許切れから一時株価の低迷を招いておりましたが、アラガンを買収するなどして、2023年に迎える米国での特許切れに備える対応に努めている他、白血病治療薬のイムブルビカの売上も伸びています。

売上高・純利益ともにヒュミラの特許切れはどこ吹く風とばかりに成長を続けているのが見て取れます。

18年にピークを迎え昨年末に伸びの鈍化が見られるものの、コロナ禍で堅調なヘルスケアセクターにありコロナ治療薬に対する期待感と相まって、株価は$90以上で推移しており一時$100を突破しています。

純利益が営業CFを上回ることもなく、決算内容の正当性も確認できる他、営業CFマージンに至っては40%を超えており、当面は盤石な企業体質であると考えられます。

今年第2四半期の営業CFマージンは66.22%とアラガン買収による減収を発表したとは思えない数値を叩き出していますが、半期での結果なので今年度最終決算までにどう変動するかは見て行きたいです。

また、研究開発に莫大な費用と長い治験期間が必要とされている製薬会社ですので、決算の経過観察は必須であり、副作用などによる訴訟リスクも抱えていますので、過度の投資するのはリスクを伴います。 ポートフォリオ占有率は10%台にまでに抑え、買い増しは8%台になれば考慮することとして保有を継続したいと考えています。

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)

ダウ構成銘柄でヘルスケアセクターの雄であるJNJは今年で58年連続増配を行っている配当王としても有名で、キャピタル、インカムとも狙える銘柄ですが、ベビーパウダーへのアスベスト含有に起因する訴訟リスクを抱える企業でもあります。

ここ最近ではコロナワクチン開発でメディアに名を連ねることが多くなっていて、投資家からも期待を集めていますが、このワクチンで利益を上げることは考えていないと発表しています。

売上高は過去10年間増加しており、2017年を除くと安定した純利益を計上しています。

営業CFも安定していて、営業CFマージンおいては10年間で一度も20%を割り込んでおらず、訴訟リスクを補って余りある業績となっており、さすがは配当王と言えます。

今年第2四半期時点では営業CFマージンは37.14%と昨年から更に伸びており、コロナワクチン開発期待の中、株価も堅調に推移していますので鉄板の継続保有銘柄です。

プロクター&ギャンブル(PG)

生活必需品の雄としてダウ構成銘柄にその名を連ねるPGも、今年で64年連続増配を行っている配当王であり、過去130年配当を出し続けている企業です。

日本ではP&Gの社名が浸透しており、消臭剤のファブリーズや電気髭剃りのブラウンなど、なじみのあるブランド名がいくつも出てくる企業です。

売上高の過去10年を振り返ると2014年をピークとして減少傾向にありましたが、新商品の提供や利益率の高い高級化粧品ブランドのSK-Ⅱが好調であり、純利益も近年では増加しています。

コロナ禍にあってSK-Ⅱの売れ行きが落ち込んだ半面、洗剤などの衛生商品の売上は伸びており、経済活動再開につれてSK-Ⅱの売上も回復傾向にあります。

営業CFマージンも15%を下回ることなく推移しており、ここ数年は20%超えと堅調です。

PGの決算時期は他銘柄と違っていて直近決算が第4四半期となり、年をまたぐ年度決算発表となっています。

19~20年第4四半期決算もコンセンサスを上回っていたこともあり、ここ最近の株価は市場最高値を更新しています。

NY株式市場でも50年以上の連続増配を行っている配当王は少ない中で、68年連続増配を可能としたこの銘柄は引き続きマークスのポートフォリオを占有し続けると考えています。

以上が前編での営業CF推移確認銘柄です。

残りのKO・XOM・TGT・MCD・PM・VZは後編に続きます。

ではでは。

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