【P&G20Q4】マークス、プロクター&ギャンブル(PG)の20年第4四半期決算を確認する。

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■昨夜のNYダウ

マークスです。

昨夜発表された米国の第2・四半期のGDP季節調整済み速報値は年率換算で前期比-32.9%と、最悪と言われたリーマンショック時の-8.0%を大幅に下回り、統計の記録を開始した1947年以来最も大きな落ち込みとなりました。

特に個人消費の落ち込みは深刻な状況となっており、堅調な米国経済を支えてきた経済活動の先行きに暗い影を落とす結果となっています。

この発表を受け、NYダウは一時$26,000台を割り込む大幅下落となりましたが、引けにかけて持ち直し前日比$225.92安の$26,313.65で取引を終えています。

市場寄り付きからの下落には、トランプ米大統領が今年の大統領選の延期について言及したことも株価への逆風となったとされていますが、選挙延期を決定する権限は大統領にはないため身内からも批判を浴びることになっていると報道されています。

一方、予想を下回る結果となる懸念も上がっていたGAFA銘柄関連の決算発表内容は、それを杞憂とする結果となりました。

アマゾンは利益が過去最高となるなど、関連銘柄は総て予想を上回る売上・利益を発表し、時間外取引で軒並み急騰しています。

■PGの20年第4四半期(4月1日~6月30日)決算結果

決算概要

さてそんな中、64年連続増配記録を誇るP&Gが20年第4四半期(4月1日~6月30日)決算(←リンク張ってます)を昨夜の市場開場前に発表しました。

内容は良かったです。

純売上高は176.98億ドルで予想の$169.6億ドルを上回り、前年同期比+4%となりました。

一株当たり利益$1.07で前年同期比+10%、コアEPSは$1.16と予想の$1.01を上回り増収増益と堅調な結果となりました。

また2020年度には78億ドルの配当金と74億ドルの自社株買いで株主還元を行ったと発表しています。

部門別業績詳細

■ビューティ部門

売上高前年比2%増/外国為替4%減/価格値上げ2%増  トータルが3%増

 このセグメントはSK-Ⅱなどの化粧品やウエラなどのヘアケアオーガニックを扱う部門です。値上げで売上高は上がっていますが、コロナパンデミックに起因する旅行者の消費減少が継続しており、収益率の高いスーパープレミアム化粧品SK-Ⅱの落ち込みは厳しいものがありますが、一方でクレンジングやヘアケアオーガニックの需要が増加しており、この減収を相殺し、前年比からの売上高増に繋がっているとされています。

新型コロナ感染再拡大による巻き戻し懸念はありますが、ワクチン開発によって化粧品需要が回復すれば、この部門が業績伸長に繋がりです。

■グルーミング部門

売上高前年比4%減/外国為替で4%減/価格値上げ2%増でトータルが1%減

収益性が悪化しているジレットなどを扱う部門が、更に悪化が進む結果となっていますが、部分的な売却も進めており、再編されていくようなので、PG全体では問題は小さいと考えられます。

■ヘルスケア部門

売上高が1%減/外国為替で3%減/価格値上げで1%増でトータルが2%増

ブラウンOraI-Bなどを扱うオーラルケアの販売量が減少しましたが、プレミアム製品関連が2桁半ばまで増加したことで相殺されていると示されています。

パーソナルケアの売上は北米で好調を維持しているとされていますので、ウイズコロナの生活環境で引き続きの成長が期待できます。

■ファブリック&ホームケア部門

売上高8%増/外国為替で3%減/値上げが1%増でトータルが14%増

アリエールやレノアなどを扱うこの部門は、こちらもウイズコロナ環境での衛生志向の強まりを受けて、30%以上の増加が示されており、業績を牽引しています。

他にも在宅介護の有機売上高が伸長しており、売上高増に寄与しています。

■ベビー用品&ファミリーケア部門

売上高が1%増/外国為替で2%減でトータル5%増

この部門での売上はコロナ感染対策での店舗一時閉鎖により店内在庫が残っていたこともあり、売上高回復ペースは鈍くなっていますが、各国での経済活動再開によって回復が見込まれています。

2021年度ガイダンス

PGは来年度の売上高を外国為替による-1%を含んで1~3%、コアEPSは3~7%の伸びを予想しており、見通しは明るいことを示しています。

PGの日足チャートを眺めると、好調な決算を受けて急騰し$130台を突破しています。

移動平均線もゴールデンクロスを形成しており、強気な上昇トレンドとなっていますが、RSI値は80.81と買われ過ぎが懸念される数値ですので、昨日の急伸で窓を開けた部分の穴埋め調整が発生しそうです。

買い増しを検討するのであれば、この窓埋めのタイミングを見てからの方か良さそうです。

コロナパンデミック禍で、堅調な業績を残せるP&Gは、やはりディフェンシング銘柄としてポートフォリオに加えておきたい企業ですね。

占有率を見ながら、買い増しを続けて行きたいと思います。

ではでは。

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