【XOM20Q3】マークス、エクソン・モービル(XOM)の2020年第3四半期決算発表を確認する。

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■エクソン・モービル(XOM)の2020年第3四半期決算発表

マークスです。 XOMの20年第3四半期決算(←リンク張ってます)が発表されました.

売上・利益ともに予想を上回りましたが、新型コロナウイルス感染再拡大による需要低下と原油供給過多懸念から原油価格は$40を割り込んで推移しており、業績としては芳しくない状況でした。

売上高は462.0億ドルで予想450.7億ドルを上回りましたが、前年同期比29.0%減前期Q2からは回復傾向にあるものの原油需要低迷による価格下落の影響を受けています。

当期純利益6.8億ドルの損失を計上し、Q2の10.8億ドルの損失計上からは回復傾向ですが、未だ巨額の損失となり一株当たり当期純利益は-$0.15に沈んでいます。

調整後一株当たり利益(EPS)は-$0.18で予想の-$0.25を上回りましたが、新型コロナウイルス感染拡大が再発する中で素直には喜べない数字ですね。

XOMは上流部門・下流部門・ケミカル部門に分かれています。

上流部門で扱う石油生産関連は、原油需要低迷による長引く価格低迷と米政府からの減産命令によって大きく落ち込み、第4四半期もこの影響は続くと予想されていますが若干の原油価格回復によって今期は回復傾向となりました。

下流部門でも航空機のジェット燃料やガソリンの大幅な需要減少に起因してマイナスとなっていますが、サプライチェーンの最適化と経済活動再開による製品販売の需要増加でジェット燃料などの需要減少を相殺しているとしています。

しかし、XOMは上流部門が主力ですので結果的には焼け石に水となっている感が否めませんので、原油価格の回復がなければ業績改善は厳しいと言えます。

ケミカル部門では、Q2を上回るプラスとなっており、主に自動車・建設業界の回復の恩恵を受けての需要回復とされています。

営業キャッシュフローについては43.89憶ドルが計上されQ2より大幅に増加していますが、これは以前に発表された営業費用削減プログラムに基づくもので、設備投資を2020年度に100億ドルを削減することを目標としています

XOMは効率の向上と市場価格やプロジェクトのペースの低下を反映して予定より進んでいるとしており、 予想される約15%の現金営業費用の削減効率の向上、活動の減少、エネルギーコストとエネルギー量の削減による節約を実現した結果が反映されています。

コロナパンデミックに起因する原油需要低迷と共に業績悪化が著しい中にあって、配当金は維持することを発表しており、連続増配は途切れることとなりますが株主還元を重視する企業姿勢が伺えます。

しかし、原油価格が$45に回復しても2021年には配当金への引当金は枯渇するであろうとのアナリスト予想も出ていますので、コロナワクチンと治療薬の行き渡りによる世界経済の回復がカギとなりますね。

XOMの日足チャートを眺めると経済活動再開に伴って3月の暴落から株価は一時回復傾向にありましたが、その後は新型コロナウイルス新規感染者、死者数増加に伴って原油需要の低下と共に下落トレンドに歯止めが掛からない状況にありました。

しかし、業績そのものは芳しくないもののアナリスト予想を上回る決算結果とQ2発表時に、向こう1年間は配当金維持するとしていた約束を順守したことを受けて反発し、3月の52週安値更新を免れています。

米大統領選の結果でバイデン新大統領が誕生した場合、シェールオイルの採掘工法であるフラッキングが禁止されることが予想されており、原油採掘業界には大ダメージになりますが石油メジャーにとっては原油供給量が削減されることにより原油価格が上昇する可能性があります。

不透明感が高い石油セクターではありますが、XOMホルダーとしては、増加傾向にある営業CFから配当が維持されるのであれば、ポートフォリオ占有率を眺めながら買い増しを継続して行きたいと考えています。

ではでは。

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