■IBMの2020年第4四半期決算発表
マークスです。
昨夜のNYダウは新型コロナ感染拡大による雇用悪化懸念と企業決算を控えてキャッシュポジション取る投資家が一定数いることから売りが優勢となりましたが、バイデン新政権による大型財政出動への期待感との綱引きとなり、前日比$12.39の小幅安となり$31,176.01で取引を終えました。 そんな市場の引け後にIBMの第4四半期決算発表(←リンク張ってます)がありました。
内容はQ3程ではありませんでしたが、芳しくありませんでした。
売上高は予想206.4億に対し203.7億と予想を下回り、前年同期比では2.6%の減収となっています。
当期純利益は13.56億ドルと前年同期比63.1%減と大きく落ち込んでいます。
IBMの事業部門は5部門に分かれておりクラウドコンピューティング部門・グローバルビジネスサービス部門・グローバルテクノロジーサービス部門・システム部門・グローバルファイナンシャル部門に分かれています。
業績低迷の主因となっていたシステム部門も含めてQ3からは回復傾向、クラウド関連部門の売上高の上昇率は17%と横ばいです。
一株当たり利益(EPS)は$2.07で予想の$1.81を上回ったものの、前年同期比で56%減となり成長性は感じられない結果となっています。
カンファレンスコールでは収益性の高い事業への転換が図られ成長軌道となることを示唆していましたが、アマゾンクラウドサービス(AWS)などの強力な競争相手を前にどこまで巻き返しが図れるかが注目されます。
フリーキャッシュフローは安定的な創出が見られ前年同期に比べて下げ幅が縮小し、前年度との通年比較ではプラス圏に切り返しされていることから、カンファレンスコールもあながちブラフではないと考えられます。
この回復ペースが維持できれば今年°中には四半期ごとでもプラス転換が可能となるので、キャッシュフローについては継続して注視していきたいと思います。
BMの日足チャートを眺めると、ここのところ好調なIT銘柄の波に便乗して株価は上昇傾向にありましたが、引け後の決算発表結果を受けて時間外で売り込まれて7.7%の下落となっています。
RSI値も高値圏に接近していたこともあり、バイデン新大統領就任式の消化や週末のキャッシュポジション確保で更に売り込まれる可能性が高そうです。
時間外での株価は$122.05まで下落しており50日移動平均線を割り込んでいますので、次の下値抵抗である200日移動平均線での攻防に注目したいところです。
■IBM20Q4まとめ
レッドハットを擁するクラウド部門が引き続き堅調に伸びていますが、伸び率そのものは横ばいとなっていますので、今後はこの成長率が維持できるかどうかがカギとなりそうです。
カンファレンスコールでは、20%以上を見込んでいるとされていますが、市場の期待感を結果として裏切り続けてきた眠れる巨象が覚醒するかはこれに掛かっていそうです。
IBMホルダーとしては悪くなければ良しとするくらいの気構えが必要となりますね。
キャッシュフローが回復傾向にあることから配当は維持されそうなので、目先はキープしつつ平均購買株価を下回る株価となれば他の保有銘柄との兼ね合いを見ながら買い増ししようと思います。
ではでは。
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