【XOM21Q3】マークス、エクソン・モービル(XOM)の2021年第3四半期決算発表を確認する。

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■エクソン・モービル(XOM)の2021年第3四半期決算発表

マークスです。 29日の市場開場前にXOMの21年第3四半期決算(←リンク張ってます)が発表されました。

原油需給ひっ迫の懸念から原油価格が高騰していることを反映し、売上高・利益ともに予想を上回った決算発表となりました。

売上高は737.9億ドルで予想の711.3億ドルを上回り、前年同期比59.7%増収と堅調な原油需要を反映しています。

当期純利益は67.5億ドルで前年同期の-6.8億ドルの赤字を回復し、黒字を前期Q2の46.9億ドルから伸ばしています。

一株当たり当期純利益(EPS)は$1.58で予想の$1.56を上回っています。

これはコロナショック前の18年Q3の$1.46をも上回っていますし、売上高も同期の766.1億ドルに迫る業績となっていますので、ひとまず危機は脱したと言えるでしょう。

XOMは上流部門・下流部門・ケミカル部門に分かれていますので、各セクターの昨年度との利益比較表を見てみます。

XOMの主力である上流部門で扱う石油生産関連は、原油需要が前期Q2から7%の増加となったとしており、天然ガスは需要増加により前期Q2から28%の増加になったとされています。

下流部門はルイジアナへ大きなダメージを与えたハリケーン「アイダ」の影響を受けながら米国戦略的備蓄からの提供を受けたほか、Q2から5%増加したとされています。

今期決算の傾向として注目したいのがケミカル部門の伸びで、主力の上流部門には及ばないもののポートフォリオ占有率の上昇率は大きくなっており20年のQ3と比較するとその大きさが判ります。

プラスチックなどの石油製品や炭酸ガス削減に向けたEV自動車への転換で下流部門が今後、先細りになることが予想されますので、この転換は社運を賭ける事業になるであろうと予想されます。

原油価格の日足チャートを眺めると、このところの需給ひっ迫とOPECプラスでの減産期間保持の決定を受けて高値圏で推移し、コロナ禍前の18年の時期を上回る高騰となっています。

経済正常化の速度に対し、原油生産の回復が追い付いていないことが原因で米国でのシェールオイル生産量低下に伴ってOPECプラスの減産の影響も大きくなっています。

一部アナリストからは来年一杯はこの状況は変わらないと予想されていますので、当面$80程度で推移すると考えられます。

一方、XOMの日足チャートを眺めると9月20日頃に底を打って大きく上昇し、50日移動平均線をブレイクアウトした後も上昇を続けています。

しかし、決算前から原油価格の高騰に合わせて株価も上昇して高値圏で推移していたことから予想を上回る売上高・利益が示されたものの特段の株価伸長はありません。

ただ、堅調な決算結果を受けてXOMは12月の配当金を$0.01の増配として一株当たり$0.88の支払いを行うほか、22年以降で12~24か月に渡り100億ドルの自社株買いを行うと発表しています。

このことから、来年は配当金の増配と合わせて株価も支えられると考えられますので当面はホールドしながら、ポートフォリオの占有率を抑えながらも買い増しも検討したいと思います。

ではでは。

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