■コカ・コーラ(KO)の2021年第4四半期決算発表
マークスです。
昨夜10日に発表された1月の米消費者物価指数が予想を上回る上昇となり高インフレの継続が示唆されたことから、3月のFRBによる利上げ幅が0.5%とし利上げのピッチを上げるのではとの思惑が台頭したことで主要3指数は揃って下落しました。
NYダウは前日比$526.47の大幅安で-1.47%、ナスダック連動ETFのQQQは-2.26%、S&P500連動ETFのSPYは-1.80%と利上げに逆風が強いとされる無配当のハイテクグロース関連が特に下げています。
さて、そんな市場寄り付き前にKOが2021年第4四半期決算(←リンク張ってます)を発表しました。
内容は良かったです。
売上高は95億ドルで前年同期比10%の二桁増収となり予想の89.9億ドルを上回っています。
今四半期決算では通常より6日間短くなっており、出荷タイミングの影響を受けているとの説明があることから、実質的な売り上げは更に伸びていると予想されることから次回四半期決算にも期待が出来ます。
この売上高増加にはインフレに伴う値上げの影響もあると考えられますが、グローバルユニットボリュームは今期で9%増が示されていますので、値上げによる買い控え懸念はなさそうです。
営業利益は16.72億ドルで前年同期比28.5%の二桁減益となっていますが、これはマーケット拡大への投資が影響しているとされていますので一時的な落ち込みと考えられます。
投資先は米国小売りチャネルで2番目の売上高のスポーツドリンクを扱うBODYARMORの買収に伴うもので、KOは長期的な成長を期待しています。
当期純利益は24.14億ドルで前年同期比65.8%の大幅増益となっていますので、営業利益の減少が投資の影響であるとの説明を裏付ける結果となっています。
非GAAPベースの一株当たり利益(EPS)は$0.45となり、前年同期比で18.4%増益となり予想の$0.4104を上回って好調な純利益の伸びを反映しています。
配当金や自社株買い等の株主還元に影響される21年通年のキャッシュフローを確認すると112.58億ドルとなっており、一時落ち込みが見られたKOの強いキャッシュフロー創出が、しっかりと戻ってきた感があります。
今四半期決算発表時に22年のガイダンスが示されており、通年では非GAAPベースで7~8%の成長を予想しており、21年通年の非GAAPベースEPSの$2.32に対して8~10%の伸びとなるとしています。
また22年第1四半期には買収が追い風となり3%の成長が期待される反面、3%の通貨の逆風が予想されるとしています。
高インフレに伴う利上げに起因するドル高に対する懸念があるものの、本業での利益は買収を追い風に堅調に伸びることが示唆されているガイダンスです。
KOの日足チャートを眺めると、昨年末を底として株価は好調に伸びているのが見て取れます。
これは年初にFRBのタカ派転換が鮮明になったFOMC発表の時期に合致しており、利上げに伴う思惑からグロース株から業績の安定しており配当金というインカムゲインが得られるKOなどのバリュー株に投資家の資金が移されているからと推察されます。
市場開場前に発表されたKOの好決算と明るい見通しのガイダンスを好感して、昨日は寄り付きから株価上昇が見られていましたが、CPIが予想を上回ったことで株式には逆風となり上値が抑えれました。
しかし、他銘柄が軒並み株価を下げる一方でKOの下落は限定的となり前日比プラス圏で引けています。
堅調な業績が継続し、潤沢なキャッシュフローの創出を背景とした増配銘柄のKOは今後も成長が期待できますので、ポートフォリオ占有率を見ながら、引き続き買い増しを継続したいと考えています。
ではでは。
コメント