【JNJ22Q1】マークス、ジョンソン&ジョンソン(JNJ)の2022年第1四半期決算発表を確認する。

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■ジョンソン&ジョンソン(JNJ)2022年第1四半期決算発表

マークスです。 20日のNY市場開場前にJNJの22年第1四半期決算発表(←リンク張ってます)がありました。

内容はまちまちでした。

売上高は234.3億ドルで予想の236.9億ドルを下回りましたが、前年同期比5.4%増となっています。

純利益は51.49億ドルで前年同期比-16.9%の二桁減益となりました。

非GAAPベース調整後EPSは$2.67で$2.59の予想を上回っており前年同期比では3.1%の増益となっています。

JNJは大きく3部門での事業展開を行っており、美容・オーラルケア・ベビーケア用品などの個人向けヘルスケア用品販売部門とCOVID-19ワクチンや抗がん剤などを開発・販売する製薬部門、及びコンタクトレンズ販売や手術用機器などを扱うメディカルデバイス部門となっています。

前年同期比で部面別の売上高を眺めると、個人向けヘルスケアが-1.5%、製薬部門は+6.3%となっており、メディカルデバイス部門は+5.9%と個人向けヘルスケアの売上がマイナスに沈んでいますが他の2部門は堅調な伸びとなっています。

個人向けヘルスケア販売部門は、このセクターを牽引してきたスキンヘルス・ビューティー関連商品、コロナ禍にあって需要の高まりを見せていたオーラルケアが2桁減収を記録しています。

スキンヘルス関連についてはコロナ禍からの脱却が明確になっている米国に比べ上海のロックダウンに象徴されるように世界的にはまだコロナ渦中にある状況下で売上の綱引きが発生していて結果的に減収となっています。

スキンヘルスは米国での売上が回復する半面、米国外では売上が減少して相殺されており、オーラルケアではその逆になってトータルで減収になっていることが伺えます。

また原油価格高止まりに起因すると推察される流通のボトルネックも影響を与えています。

次々と感染力の強い変異を見せるコロナウイルスによるパンデミックはグローバル企業にとっては影響が大きいことが見て取れます。

しかし、店頭販売は1.6%の増加があり、スキンケア関連に流通による供給制約については徐々に回復が見込まれることから心配するには当たらないと思われます。

今期2桁増益を記録した製薬部門では、主力の多発性骨髄腫治療薬「DARZALEX(ダラツムマブ)」と乾癬治療薬「TREMFYA(グセルクマブ)」が業績の牽引を継続している他、ステララも業績に貢献している一方で、有名どころのレミケードはバイオシミラーとの競争で苦戦しており、足を引っ張る状況となっています。

一方、コロナワクチンについても売上に貢献していると説明されていますが、これも徐々に減衰していくと予想されることから、今期発表のガイダンスからは除外されています。

メディカルデバイス部門は医療機器はパンデミックからの反動で16.8%の増加となった前期に比較すると、見劣りしますが、8.5%増とまずまずの伸びとなっています。

経済正常化の流れは着々を進んでおりコンタクトレンズやバンドエイド、スポーツによるケガの治療など、全般に堅調に推移しており将来的に明るい材料と言える結果となっています。

コンシューマー向けの販売部門を分社化する方針も打ち出されていますので、どのような編成ですJ&Jからスピンオフされるのか注目して行きたいと考えています。

今年度の通期見通しについては、1月決算発表時から基本的に据え置きとしていますが、調整後EPSの数値が下がっています。

これはコロナワクチンに関する売上高から除外されているからと説明されており、見方を変えればワクチンを除いたポートフォリオがそれを補うことと考えられますので、実質的には見通しが引き上げられたとも取れます。

よって減益ではなくワクチンという一時的、先行き不透明な部分を除外して継続事業が堅調に推移する明るい見通しのガイダンスであると判断できますね。

JNJの日足チャートを眺めると、年初にゴールデンクロスを形成し、1月24日頃と2月23日頃でダブルボトムが現れた後に、50日移動平均をあっさりとブレイクして、ほぼ一本調子で上昇。

売上高は予想を下回ったものの、EPSが予想を上回ったことや堅調が維持できるとする通期見通しを発表したことを市場が好感して上昇基調は継続されています。

FRBのバランスシート縮小とインフレ抑制のための長期金利引き上げで将来的な価値が目減りすると予想されるハイテク関連銘柄を売却し、リセッションに強いヘルスケア銘柄の雄であるJNJに資金が流入していることも追い風になっていると推察されます。

株価上昇によって配当利回りは下がり、高配当とは言えないかも知れませんが連続増配銘柄でもあることから、一時的な売り圧力にさらされることはあっても、短期的にも大きな株価下落には繋がりにくいと推察されますので安心感を持ってホールドし、配当金の恩恵も享受していきたいと考えています。

ではでは。

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