【PG22Q2】マークス、プロクター&ギャンブル(PG)の22年第2四半期決算を確認する。

個別株
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マークスです。

今年に入ってからのNYダウは米国の急速に進むインフレに早期の利上げで対応しようとするFRBのタカ派色が鮮明となったことから、相対的に魅力が薄れたハイテク株が売られるなど不安定な市場となっています。

そんな中、マークス保有個別株で今年の決算のトップバッターはプロクター&ギャンブル(PG)。

利上げ局面にあっても株価が安定している生活必需品セクターの雄であり、65年連続増配ともして知られる、PGですが、その期待を裏切らない堅調な決算結果でした。

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【PG22Q2】プロクター&ギャンブル(PG)22年第2四半期決算発表

さて、そのPGが22年第2四半期決算(←リンク張ってます。)を19日の市場開場前に発表しました。

概要をかいつまんで見て行こうと思います。

・決算概要

純売上高は209.5億ドルで予想の203.4億ドルを上回り、前年同期比6.1%増となりました。

営業利益は51.68億ドルで前年同期比で4%減となっています。

当期純利益は42.23億ドルで前年同期比10%増となり、売上高の上昇を上回る利益となっています。

一株当たり利益(EPS)は$1.66で予想の$1.66の通りとなっていますが前年同期比では13%の二桁増となっています。

・部門別業績詳細

部門別業績については上段の表が今期部門売上高とコロナ渦中での売上高比較、下段が今期のオーガニック(本源的)売上高の前年同期比の比較となっています。
財務状況を見るにあたり、コロナパンデミック環境は特殊要因ですので本源的売上高について見て行きたいと思います。

ビューティ部門の本源的(オーガニック)売上高は前年同期比2%増

このセグメントはSK-Ⅱなどのスキンケアやウエラなどのヘアケアオーガニックを扱う部門です。

コロナ禍からの需要回復は継続していますが、需要そのものの伸び率は安定傾向となっており、売上高増加については主に価格上昇、つまり値上げによってもたらされたとされています。

米国の記録的なインフレによって値上げが正当化されているのが伺えますが、日本と違って労働賃金も上昇しているので売上の数量そのものは鈍化していないと推察されます。

利益率が高くPGのポートフォリオで3番目の売上高となるこの部門が堅調であれば純利益の増加も納得できます。

グルーミング部門の本源的売上高は前年同期比5%増

この部門では家電販売やスタイリング製品・シェービングを扱う部門です。

この売上高増加はブラウンなどに代表されるプレミアムシェーバーやスタイラーの成長に牽引されたとしており、コロナ禍からの経済活動正常化によって需要が回復したとしています。

この部門も価格上昇が売上高増加に寄与していることも述べられています。

ヘルスケア部門の本源的売上高は前年同期比8%増

オーラルケアやパーソナルヘルスケア関連は日本でも馴染みのあるヴィックスドロップを含むパーソナルヘルスケア関連が風邪やインフルエンザが流行る季節であったことに起因して20%の成長を記録したとされています。

コロナ禍にあって健康・防疫意識の高まりを反映していると言えますね。

ファブリック&ホームケア部門の本源的売上高は前年同期比8%増

アリエールやレノアなどを扱うこの部門も防疫意識の高まりの継続を意識させる伸びを示しており、洗濯洗剤等のホームクリーニング製品が値上げと相まって売上高増加に貢献しています。

この部門はPGの主力であり、生活必需品セクターらしい結果ですので、今後、利上げに伴う不況へ至る景気サイクルへの移行が予想される中でも安心感があります。

ベビー用品&ファミリーケア部門は本源的売上高が5%増

ベビー、フェミニン、ファミリーケアセグメントのオーガニック売上高は、外出制限の解除に伴う生活環境の回帰に伴って、コロナ禍で落ち込んでいた紙おむつなどの販売が回復したことを受けて増加しています。

ただ、原料価格や輸送費の上昇が影響して値上げによる利益が相殺されているとされています。

ファブリック&ホームケア部門に次いで売上高の柱となっているこの部門も派手さはありませんが安定感のある成長を継続すると予想されます。

※PGの扱う製品と過去10年の財務諸表を動画に纏めていますので、よろしければご視聴下さい。

■2022年度ガイダンス

PGの今年度ガイダンスを確認すると前期Q1発表から一部引き上げられています。

売上高伸びは2〜4%⇒3〜4%と下限値を引き上げており、これには為替の逆風での-1%が予想されています。

コアEPSは$5.50から6~9%の範囲として据え置かれていますが増加が期待されるとコメントされています。

税制に関する懸念は残るもののフリーキャッシュフローも増加を示唆する内容となっていますので、来期Q3での増配発表が期待されそうです。

PGの日足チャートを眺めると、決算発表前にダブルトップを形成して下落していましたが、明るい見通しと生活必需品セクターの雄らしい決算結果が好感されて、一気に株価が回復しました。

昨夜は引けにかけてNYダウやナスダックが売られて続落している中で前日比プラス圏で引けているのは、さすがですね。

市場のトレンドが利上げとインフレ懸念で特に今まで好調だったハイテクグロース銘柄に逆風となる米国株式市場の中でも、良好な財務状況をバックボーンとした増配と安定した業績に支えられた生活必需品セクター銘柄は安心して長期保有銘柄としてPGが人気となるのも理解できます。

今年は秋に米国の中間選挙もあり、感染力の高いオミクロン株の経済活動への影響や原油、半導体などのコモディティ需給バランス等の不透明感の高さなど懸念材料が多い年でもありますので、安定志向でコツコツ買い増しを続けて行きたいと考えています。

ではでは。

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