■世界の市場混乱
マークスです。
一昨日、$1,100を超える反発となったNYダウ。サプライズとなったFRBの緊急利下げの効果が出て「これで一息つける」と胸を撫でおろした投資家を多かったと思われ、マークスも多少の調整があっても、もう大「きく動かないだろう」と考えていました。
しかし、そんな多くの投資家の期待をあざ笑うかのように、昨夜のNYダウは-$969.58と$1,000近い下落となり、執筆時には「円貨安全資産神話」が完全復活。ドル円為替レートは一時105円を割り込みました。
週末の手仕舞い売りが意識されるだろうと考えていたので、1日早い下落。しかも現在、NYダウ先物も-2.2%下落のニュースが飛び込んできました。
比較的安全資産とされる債券に買いが入り10年債利回りは1%を割り込み0.89%まで下落(価格は上昇)2年債も同様に下げています。債券利回り低下に歯止めがかからない中、更に安全とされる金価格も上昇しています。
一連のこの動きは、昨年、0.25%ずつしか下げていなかったFRBの予防的利下げに対して緊急利下げとして一気に0.5%も引き下げたことで、逆に「コロナショック」が経済に与える影響の大きさを世界中に認識させる結果となったことに起因します。
この経済混乱は世界中でマスクやトイレットペーパーを買い占める人々が多くなっていることからも、身近な問題として広く認識されるようになり、経済活動の根本となる個人消費活動に影響が出始めています
トイレットペーパー等の日用品は必ず売れ続けることから、メーカー在庫は既に報道されているように在庫はあると考えられますが、消費者に届けるための流通が営業時間の短縮等で滞りがちになり、結果、店舗在庫が買い占めによりすぐに不足、在庫不足は長期化する兆しが見られています。
とはいえ、個人で買い占め出来る量にも限りがあり、いずれ在庫が溢れ始めるのは自明の理と言えます。
マスクに至っては、暑さを感じ始める5月に感染リスクを重要視し大汗をかきながらマスクを着け続ける人がどれだけいるかは疑問の残るところです。
■VZ(ベライゾン・コミュニケーションズ)とIBM(インターナショナル・ビジネスマシーンズ)買い増し
マークスは一昨日、VZを成り行きで1回分購入しました。
約定価格は$56.61で手数料込みの購買株単価は$56.89となりました。成り行き買いは初めてでいたが、納得できる価格で購買出来ました。
昨日はIBM。一旦は指値発注していたのですが、取引時間外で株価下押し圧力が強いのを見て、急遽、成り行き買いに変更したのですが、失敗でした。
約定価格は$131で手数料込みの購買株単価は$131.65となり、昨夜の終値の上回る株価での購入となりました。指値していた株価は$128.8で昨夜の安値は$128.45だったので、初志貫徹していれば、納得できる株価で購入できていたのが悔やまれます。
今夜は更に下げそうな気配ですので、やはり、投資において最大の敵は「自分の欲」ということを再認識した結果でした。
さて、マークスが欲に負けて買うことになったこの2銘柄。どうしても欲しかった理由は前節の「消費者行動の変化」です。
現在、新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない状況を受け、感染リスクを避けるため出歩くのを控えるようになっていることから、今後は家で動画を楽しんだり、仕事でも在宅でネットワークやクラウドを使用して業務を行うことが予想されます。
VZはあのディズニーと提携しディズニープラスという動画配信サービスを提供しており好調な業績を発表しており、今後、更に契約が増え売上高増に伴った増収増益が期待できると考えたからです。
加えて、NISA枠で購入することで高利回りの配当金にかかる20%超えの税金が非課税になることから、多少株価が下落しても、早期に回収が可能であると考えたからです。
配当再投資を行うことは、見方を変えれば購入株価をその分、下げることに繋がります。ベータ値が低く値動きが小さいこの銘柄であれば尚更となりますね。
次にIBMですが、こちらもNISA枠での購入です。
IBMはクラウド事業のレッドハットを買収しており、これが前回発表の好決算に大きく貢献しており、コロナショックで在宅ワークが進むことを考えると、引き続き好調な決算が期待できると共に、こちらも高利回りであるのでVZと同様、配当金による実質的な購買株価低下も期待できると考えました。
先行きはどうなるかは誰にもわかりませんが、折角、投資を行うのであれば、自分なりにこのような予想をたてて楽しみたいと思います。
月末までまだ時間はありますが、株価の乱高下と買い増しが一気に増えたので、ここで現在のポートフォリオを確認したいと思います。
下落場面で買い増しを続けたMCDは昨日の下落を受けて6.72%ともう少し買い増ししたいところです。
「マークス流セイフティーネット指値発注」銘柄ですが、果たして網にかかるかどうかです。
ポートフォリオ占有率トップは今回買い増したIBMとVZが同率11.46%、次いでABBVの11.09%となっています。マークスとしてはABBVがこの一連の買い増しにも関わらずこの保有率にとどまっているのは、嬉しい誤算です。昨年秋まで低迷を続け、何かあれば真っ先に株価下落をして含み損を拡大し他銘柄のパフォーマンスの足を引っ張っていたからで意外の一言です。
ABBVの抗HIVウイルス薬とインフルエンザ薬の混合薬が中国の研究所でコロナウイルスに効果があったとの報道がありましたので、ひょっとすると、それが株価支えの一助になっているのかも知れません。
保有率下位は前述のMCD、冴えない決算発表となったTGTの8.59%、JNJの8.79%、KOの9.28%の順となっています。
このまま米国経済がリセッションに入ればTGTは株価下落リスクが大きくなるので購買優先順位は下がるかもと考えており、購買優先順位は下がります。
次のJNJは買い増ししたいのですが、IBM購買の失敗がありますので網にかかるのをじっと待ちます。
ただ、JNJ(ジョンソン&ジョンソン)は新型コロナウイルスのワクチン開発を米国政府と提携して進めており、既に一定の効果を上げるワクチン開発し成功したと発表したギリアドサイエンスのデータを引き継いでおり、成功すれば次シーズンの冬には大きく売り上げを伸ばすのではと期待しています。
またもしバイデン大統領が誕生すれば、トランプ現大統領が否定していた「オバマケア」が復活するかもしれず、そうなるとヘルスケアセクターの雄であるこの企業はまた躍進を遂げるかもと期待が膨らむところです。
さて、まだまだ波乱含みのNY市場ですので「マークス流セイフティーネット指値発注」はまだ解除出来そうにありません。辛抱が必要な時期が続きます。
マークス、明日は早朝から法事で往復500kmのドライブとなります。日曜は休養をしっかり取って備えます。
月曜日から米国サマータイムが始まりますので、市場開場時間が早まります。
開始直後の値動きを見るのも少し楽になりますね。ここのところの寝不足解消に繋がりそうです。
ではでは。
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