■昨夜のNYダウ大幅急伸
マークスです。
昨夜のNYダウは前日比$911.95高の$24,597.37と大幅急伸して取引を終えました。
これは、新型コロナワクチン候補の臨床試験で有望な初期値が示されたことを受け、各国経済の急速な回復が期待されたことによるものです。
また、パウエルFRB議長が経済の本格的な回復は来年末までかかる可能性があり、回復にはワクチン開発が大きく影響を与えるとしながらも、経済を支えるためのFRBの選択肢は尽きていないと発言したことも追い風となっています。
NYダウの日足チャートを眺めると窓を大きく開けて上昇していますので、この窓埋めをする調整局面が発生する懸念が残りますが、VIX指数(恐怖指数)は30台を割り込み29.30で引けており市場に安心感が広がりつつあることや、先週は3日間で$1000以上下落していることから、直ぐに調整局面に戻るとは考えにくい状態と言えます。
一方、原油先物価格もこの急速な経済回復予想とOPECプラスの減産合意履行確認発表を追い風に、需要の回復期待から急騰しています。
原油の日足チャートを見ると次の上値抵抗は200日移動平均線で現在の位置は$47.52となっており、新型コロナウイルス感染拡大とサウジアラビアの原油増産による原油価格暴落前に回復するには、現在価格より30%も上昇する必要がありますので、もう少し時間が掛かりそうですね。
■米国小売業の明暗
コロナ感染拡大抑止対策での都市ロックダウンや外出制限の影響を色濃く受けて、消費者行動も大きく変化しており、通信販売に力を入れて投資をしていたウォルマート(WMT)やマークス保有のターゲット(TGT)の株価も好調に推移しています。
その反面、米老舗百貨店のJCペニーが日本の民事再生法に当たる、米連邦破産法11条を申請し、事実上の経営破綻をするなど、店舗型の販売であるビジネスモデルが斜陽の時代を迎えています。
そもそもがアマゾンや大型ディスカウントストアであるWMTに経営が圧迫されているところに、コロナショックを受けて深刻な事態となり、高級百貨店のニーマン・マーカスやステージストアーズに続いての経営破綻に至っています。
経済活動が徐々に再開されつつある米国ですが、コロナワクチン開発、供給に至るまではもう少し時間が掛かると予想されることから、今後もネット販売のビジネスモデルを推進する企業にシェアを奪われ続けることから、店舗型販売を主力としている企業は淘汰が進むと思われます。
TGTに日足チャートを眺めると、3月に不振だった年末商戦を反映した冴えない決算を発表した時点から株価が下降トレンドを迎えていたところにコロナショックが追い打ちを掛けて下落していたのですが、4月初めに底を打って上昇に転じ、4月中旬のデッドクロスを跳ね返して200日移動平均線をブレイクアウトしてからは完全に上昇トレンドに移行しています。
昨年の好決算を牽引したネット販売への期待が再燃していると考えられますので、明日20日の2020年第1四半期決算結果が予想を大きく裏切らなければ、今回の暴落前の株価を上回るかも知れません。
マークスの現在のポートフォリオでのTGTの占有率は9.03%で、もし市場予想を下回る結果で株価が下落するようであれば買い増し候補に挙がりますので、決算結果を良く見て行きたいと思います。
ではでは。
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