【PG22Q3】マークス、プロクター&ギャンブル(PG)の22年第3四半期決算を確認する。

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■プロクター&ギャンブル(PG)の22年第3四半期決算結果

マークスです。

66年連続増配の配当王である生活必需品の雄、プロクター&ギャンブル(PG)の22年第2四半期決算発表(←リンク張ってます。)が20日の市場開場前にありました。

インフレと利上げ局面にあっても安定した業績をキープできる圧倒的なブランド力を誇るこの企業の今期決算結果は良かったです。

概要をかいつまんで見て行こうと思います。

・決算概要

純売上高は193.8億ドルで予想の187.1億ドルを上回り、前年同期比7.1%増収となりました。

営業利益は40.24億ドルで前年同期比で6.3%増益となっています。

当期純利益は33.55億ドルで前年同期比2.6%増益と微増となっています。

調整済み一株当たり利益(EPS)は$1.33で予想の$1.29を上回り前年同期比6%増となっています。

原油などのコモディティ価格の上昇とコロナ禍での金余りの余波で急激なインフレが企業業績を圧迫する中、安定した収益を確保できる生活必需品セクターの雄としての面目躍如といえるでしょう。

・部門別業績詳細

部門別業績については上段の表が今期部門売上高とコロナ渦中での売上高比較、下段が今期のオーガニック(本源的)売上高の前年同期比の比較となっています。

ビューティ部門の本源的(オーガニック)売上高は前年同期比3%増

このセグメントはSK-Ⅱなどのスキンケアやウエラなどのヘアケアオーガニックを扱う部門です。

この部門の売上高の増加は市場成長と値上げによってもたらされていると説明されていますが、パンデミック特需の減速によって相殺されているとしています。

米国での急激なインフレの中で値上げが正当化されており、変わらずに消費が進むのは好不況に左右されにくい生活必需品セクターらしい成長性が顕著に表れています。

グルーミング部門の本源的売上高前年同期比8%増

この部門では家電販売やスタイリング製品・シェービングを扱う部門です。

この売上高増加はブラウンなどに代表されるプレミアムシェーバーやスタイラーの成長に牽引されたとしており、前期Q2から順調な伸びが継続しています。

この部門でも値上げにより売上高伸長を確保されているとしていますが、パンデミックがらの回復で巣ごもりから外出機会が戻ってきていることを考えると今後も安定成長する部門となりそうです。

ヘルスケア部門の本源的売上高は前年同期比16%増

ヘルスケア部門ではオーラルケア・プレミアム製品の売上高が伸びていると説明されていますが、コロナウイルスやインフルエンザ流行の懸念から防疫意識の高まりは継続していますので、こちらも安定的な売上伸長が期待出来ます。

ファブリック&ホームケア部門の本源的売上高は前年同期比10%増

アリエールやレノアなどを扱うこの部門も値上げでの売上高伸長が説明されていますが、高いブランド力を背景とした製品のプレミアム化を進めており、力強い成長に牽引されているとしています。

在宅医療に関してはパンデミックによる恩恵を受けていることもこの期間に現れているとしています。

ベビー用品&ファミリーケア部門は本源的売上高が10%増

コロナパンデミックの巣ごもりで、紙おむつの需要が大きく落ち込んだこの部門では、経済活動正常化での需要回復が顕著に表れており、値上げと相まって堅調な伸びを示しています。

今後はパンデミック前のように順調に成長が期待できますので、世界的なコロナ終息と共に更に売上を伸ばして行くと考えられます。

※PGの扱う製品と過去10年の財務諸表を動画に纏めていますので、よろしければご視聴下さい。

■2022年度ガイダンス

PGの今年度ガイダンスを確認すると前期Q2発表から引き上げられています。

売上高伸びは3〜4%⇒4〜5%と引き上げており、前期Q2では下限値のみでしたが、今期は上限下限共に引き上げられています。

コアEPSは$5.50から6~9%の範囲として据え置かれていますが、引き続き増加が期待されるとコメントされています。

ただ、原油価格高止まりによる輸送費増加やコモディティコストには懸念が示されており、値上げによる対策を講じることが示されています。

また税制や為替レートについても逆風になることも懸念材料になっているとされQ4への影響が警告されています。

しかし、全体として成長が期待できるとする明るいガイダンスと言えます。

・チャート

PGの日足チャートを眺めると、売上高・利益共に市場予想を上回ったことや、値上げしたにも関わらず衛生製品やパーソナルケア製品の堅調な売上高伸長を背景としたガイダンスの引き上げを好感し、決算直前から大きく株価が上昇しています。

先週末は一時1,000ドルを超える下落を記録したNYダウを始めとした主要3指数が下落する中で株価を下げましたが、大きな下落には見舞われずに済んでいますので、インフレ抑制のための利上げ幅が株式に対して逆風にさらされる市場環境にあっても連続増配を支えに株価下落は限定的であると予想されます。

高配当銘柄ではありませんが、安心して長期保有によるキャピタル、インカムゲインを享受できる銘柄として保有し続けたいと考えています。

ではでは。

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