■米国市場の景気後退局面観測
マークスです。
昨夜のNYダウは、新型コロナウイルス感染拡大懸念の台頭と月末に近い週末と相まって反落しました。市場開始当初は超大型景気刺激策が議会下院を通過、トランプ大統領が署名を行う経緯もあり、下げ幅縮小を見せていましたが、引けにかけて売り圧力が強くなり、3日連騰後の利益確定売りも入ったことで、前日比$915.39安の$21,636.78となり、再び$22,000を割り込みました。VIX指数(恐怖指数)は上昇し65.54と60台後半に戻って投資家心理悪化が進んでいます。
また、前日のパウエルFRB議長の米国経済景気後退局面予想発言に続き、国際通貨基金(IMF)からもコロナウイルスパンデミックによる深刻な世界経済の打撃により「世界経済がリセッション入りしたのは明白である」と言及し、2008年のリーマン・ショックと同じかさらに深刻になる可能性があると警告しました。
一方、原油価格はG20各国首脳がコロナパンデミック対策を通じて世界経済に5兆ドル規模の供給を発表したことで需要拡大期待から上昇しましたが、原油価格の回復には最終的に米国需要拡大が必要との見解もあり、原油価格回復にはまだ年単位の時間が掛かりそうに想定されます。
■マークス、景気後退局面での買い増し銘柄を検討する。
マークスはインデックス投資ではなく。個別銘柄への投資が主力ですのでここで買い増し検討銘柄の最近の値動きと、これからの動向を想定しながら投資戦略を練ってみようと思います。
企業決算はこれからですので、買い増し検討の事前資料を行う、ということですね。
検討銘柄はXOM・IBM・KOを現状の買い増し候補としています。
エクソン・モービル(XOM)
マークスのXOM平均購買価格は$73.46で昨日の終値は$36.95でポートフォリオ占有率は7.38%となっています。株価が半値になっていること、今回の臨時投資額拡大局面では買い増しをしていないことから保有率も下限目安としている8%を割り込んでいます。これは、まだ株価回復には時間が掛かるので急いで買い増しすることは無いと判断しているからです。
XOMの日足チャートを見ると直近ではV字回復が観測できますが、ローソク足には3か所の窓開きが確認できます。まずは白丸部分ですが、NYダウを始め多くの銘柄がこの窓を開けています。直近では、この窓埋めの下落が予想されますので、$33近辺に下がれば投資額を抑えた打診買いをしてもいいかなと考えています。
なにせ1回の投資額半分で平均購買価格が下げられますので、2番底がなくても買いそびれた残念感は抑制できますしね。
次の青丸部分は窓が大きくなっています。この窓埋めをする動きが出てくると50日移動平均線が抵抗線になりそうです。これをブレイクアウトすると緑〇の穴埋めは簡単にしてしまって200日移動平均線付近に回帰していく公算が高いとみていますが、道のりはかなり遠いと考えます。6月開催予定のOPEC会議での減産協議の行方が注目されるところです。また同業他社のシェブロンは自社株買いは休止するものの、配当は死守すると表明していることから、XOMも足並みを揃える公算が高いと考えると現在の配当利回り9.33%はかなり魅力的ですね。
しかし、他の保有銘柄も絶賛バーゲンセール中ですので、月一満額投資額で買い増すのは様子を見るのが妥当であろうと思われます。
インターナショナル・ビジネスマシーンズ(IBM)
保有銘柄でカタカナ表記しなくてもわかるIBMですが、主に回復局面でパフォーマンスを発揮するとされるハイテクセクターに属しています。直近の決算では最近買収したレッドハットのクラウド事業が好調であり、コロナ渦中にあっても業績悪化は大きくないと考えています。(参考記事:マークス、IBM(インターナショナルビジネスマシーンズ)の決算を見る。)
IBMの平均購買価格は$131.24で昨日の終値は$108.04となっており、ポートフォリオ占有率は10.66となっており、バランス的には丁度いいのですが、購買価格が現在価格との乖離は-13.98%と大きい保有銘柄の一つとなっています。
日足チャートを眺めると直近の窓は(青丸)XOMとあまり変わらないものの、緑丸部分に大きく窓が開いています。この時までは、やはり新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けにくいと判断していた投資家は多かったのではないでしょうか?その後、追証金やカード支払いにキャッシュが必要になる状況が発生して、売り投げが始まって低迷したと考えても筋が通ると思います。
200日移動平均線を50日移動平均線を下抜けする「デッドクロス」を形成していますが、角度が浅いので直近の底打ちの後、緑丸の窓を埋めるような動きが早く、逆に「ゴールデンクロス」形成をして株価回復が早そうなので、買い増し候補としています。
現在株価での配当利回りは5.74%とこちらも高利回りですので、買うとすればNISA枠での購買を検討します。
コカ・コーラ(KO)
さて、最後にKOですが新型コロナウイルス感染拡大抑止対策として、レストラン等の外食産業の休店やイベントの中止で売上が低下していることから、今年の通期業績未達を発表したことを以前の記事に書きました。
確かにコロナショック渦中での減収減益は否めませんが、終息後の回復を考えると現状はかなり買いやすい株価となっています。東京2020オリンピックの延期が決定されていますが、KOはメインスポンサーを継続する意向を表明していますので、見方を変えるともう1年以上程、宣伝可能になるということですし、終息後の反動は大きく、特需発生となるのではないでしょうか。
日足チャートを眺めると窓開きは1か所のみで塞がっていますので、来月の決算結果が予想を上回れば、直ぐに窓埋めとなりそうな感じがします。今回検討の3銘柄の中では唯一デッドクロスが起きていませんので回復はかなり早そうですね。2番底発生が無ければ$50を切る株価で買えれば良いレベルかと思います。もしくは回復を待っても良いかと考えられる動きですね。
平均購買株価は$50.66で昨夜の終値は$42.81となっており、利回りは3.70%、ポートフォリオ占有率は8.96%ですのでインカムゲインとキャピタルゲインの両取りが狙える銘柄として買い増し候補ですね。
株価が他銘柄より早い回復となれば、保有率10%程度まで戻りそうなので、2番底があれば買うといったところでしょうか。
・まとめ
今回検討銘柄の他にはマクドナルド(MCD)もあるのですが、コロナ終息の兆しが見えない状態では、ドライブスルーの売上げも低下すると見込まれますので、一旦は検討候補から外しています。
また今回検討した保有銘柄買い増しも、来月以降の決算結果次第では他の銘柄に変更することも考えています。
2番底が6月以降であれば、投資資金も半年分は確保できるので、来るなら急に来ないでねと祈るばかりです。
ではでは。
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