■米国大統領選民主党候補サンダース議員の指名レース撤退
マークスです。
コロナ渦中にあってすっかり影を潜めていた米大統領選ですが、民主党候補で一時、有力視されていたサンダース民主党候補が指名レースから撤退を表明。この撤退表明を市場は好感し、昨夜のNYダウは前日比$779.71高の$23,433.57で引けました。
これで、大統領選挙の構図は現職で共和党所属のトランプ大統領とジョー・バイデン民主党候補の対決となりました。
そもそもサンダース候補が掲げる政策の中には、歳出拡大、法人税率引き上げ、国民皆保険、民間医療保険の廃止、発電事業の国有化、富裕税、銀行業と証券業の分業を定めたグラス・スティーガル法の復活等々、およそ市場にとってはダメージの大きい予想がされる内容であることから、コロナショック発現以前は、同候補が優勢と報じられると株価下落に繋がっていました。
そこへ、オバマ前政権で副大統領着任経験から、現トランプ政権以前の「自由で開かれた国際秩序」のリーダーとして成功していたアメリカの役割を再現したいと考え、ビジネスし易い開かれた国際環境を回復しようとする政策を掲げるバイデン候補が民主党代表候補に選ばれたことからNYダウの上昇に繋がっています。
コロナパンデミックが終息するだろうと予想される来年以降、その渦中でダメージを受け景気後退に陥った経済の立て直しを行うにはサンダース氏よりバイデン氏の方が市場は好感しているということですね。
■NYダウとVIX指数動向
NYダウの週足チャートを眺めると、200日移動平均線に達しています。これを上にブレイクアウトすると、コロナショック対策としての財政出動、ゼロ金利政策によりキャッシュポジションを取って様子見をしていた投資家からの資金が流入して、実態経済に関わらず上昇してバブルを形成する可能性も出てきますが、抵抗線を突破するには、何かのきっかけが必要であろうことから、本日のOPECプラスの行方は大きなポイントになり得ますね。
不調に終われば、逆に二番底を探る展開にもなる可能性がありますので、投資準備金確保は投資戦略上重要です。
日足チャートに目を移すと、長いローソク足の幅の中で値動きしており、調整が意識されているのが見て取れます。イベント待ちの状況であると考えられます。
一方、VIX指数(恐怖指数)は、下降トレンドにあり投資家心理の改善が顕著となっていますが十字チャートが出ており、反転して上昇する可能性、つまり投資家心理悪化の可能性も示唆しています。
50日移動平均線にもまだ乖離が大きい状況を考えると、このままの勢いでVIX指数が下落し、株価上昇が続くとは考えにくいと思います。
しかし、冷静さを取り戻しつつあるので1番底を形成した時のような急激な下落も起きにくくなっているとも考えれますので、これから先は企業決算内容を反映し、ある程度の節度を持って適正な判断での値動きが想定されます。
決算結果と今後の見通しが主要企業から発表されることによって、コロナショックから影響を受けるビジネスモデルごとの結果がある程度はっきりすることになり、ヘルスケアや生活必需品、小売セクター等の銘柄ごとに、ばらつきが大きく出ると予想されますので、保有平均株価との乖離、ポートフォリオのバランス、回復期間想定を加味しつつ、優先買い増し銘柄を決めたいと思います。
ではでは。
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