【NYダウ大幅下落】マークス、NYダウ大幅下落要因を考える。

投資戦略
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■新型コロナ感染第2波発生懸念によるNYダウの大幅下落

マークスです。

昨日、米アレルギー感染症研究所のファウチ所長が米議会上院委員会で、性急な経済活動再開は、再びコロナウイルス感染拡大の引き金を引くことになりかねないと発言し、既に経済活動を再開している州があることを好感している投資家に冷や水を浴びせることになっています。

ロックダウン解除に踏み切った中国や韓国で第2波となる新たな感染拡大が報告されていることもあり、昨夜のNYダウは前日比$457.21安となる$23,764.78となり取引を終えています。

NYダウの日足チャートを眺めると、ここのところ$24,000台を挟んで上下していますね。昨夜レベルの下げ幅は約3週間ぶりとなっており、新型コロナウイルス感染拡大の第2派波発生懸念の大きさがわかります。

事実、ここ最近の投資家心理の上向きで30台を割り込んでいたVIX指数(恐怖指数)も、33.84となり20%近く上昇し、経済活動再開に伴う企業業績回復への期待感が後退したことを示しています。

VIX指数の日足チャートを眺めると、ローソク足が下ヒゲが長い陽線となっていることから、テクニカルでも上昇傾向になることを示唆していますので、警戒が必要であると言えるでしょう。

また、昨夜、米労働省の発表した4月の消費者物価指数(季節調整済みCPI)は、前月比0.8%の下落となり、リーマンショック後の大不況以来の大幅な落ち込みを記録し、消費者が先行きの不安から財布のヒモを固く閉じていることを示唆しています。

これは、都市ロックダウンや外出自粛による旅行などのサービス産業需要が減っていることが主因とされていますが、一方で、生活必需品関連である食品価格は1.5%上昇、家庭用品は2.6%上昇を記録し、いわゆる巣ごもり需要は顕著になっています。

一方、景気先行指標の目安とされる原油先物も、このコロナ感染拡大第2波発生懸念を受けて下落しています。

但し、11日にサウジアラビアがOPECプラスに更なる減産を働きかけたことやOPECプラス減産協調は6月まで延長することが発表されたことで下落幅は限定的となっており、今後の減産が需要に見合うものになるかが注目されます。

また、長引く原油価格低迷の影響は確実に米シェールオイル生産関連企業の業績悪化、淘汰に結びついており、11日には石油・ガス生産大手のチェサピーク・エナジーが破産法の適用申請を検討していると報じられています。

このような淘汰が進むと、コロナパンデミックの終息時点で一気に原油供給不足懸念が台頭し、原油価格高騰が起きる可能性が高くなるのですが、コロナ用ワクチン開発と供給はやはり来年春頃まではかかりそうなので、それまでは価格下落に歯止めをかけるのが精一杯で、価格低迷は続く公算が高いと考えられますね。

コロナショック、原油価格低迷に続く、米経済へのもう一つの懸念材料である米中貿易戦争再燃については、昨日、中国は1月に調印された米国との第一段階の通商合意をコミットすると述べていることが報道されており、一旦は懸念後退の兆しが見られています。

ただ、コロナ感染拡大の影響によって中国内需要の低迷が顕著となっており、4月は前年比より11.1%の減少となっており、トランプ米大統領の通商合意履行期限延長は認めない見解を踏まえると予断は許せない状況と言えます。

まだまだ、荒れ模様の相場が続きそうですが地道に配当再投資を続けて資産形成を行いたいと思います。

ではでは。

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