【ナスダック最高値更新】マークス、米国景気のリセッション入りを確認する。

投資戦略
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■米国景気後退局面(リセッション)と株式市場の強気相場

マークスです。

昨夜のNYダウは、5月の雇用統計が増加に転じたことを好感する前日からの流れを引き継いで、前日比$461.46高となる$27,572.44で取引を終え、ナスダック総合に至ってはコロナショック前の史上最高値を更新するまでの高騰となりました。

一般的に安値から20%超の上昇を持って「強気相場入り」とされていますが、先週から6連騰となる高騰で、既に3月末に記録した安値から40%以上の上昇となり本格的に強気相場入りしたと見なされます。

ただ、「強気相場入り」の基準は公的機関での明確な定義は無く、アナリストからの発信ですのであまり過信するのは危険であるとも言われています。

一方で昨日、非営利かつ超党派の調査機関である全米経済研究所(NBER)が、米経済は2月にピークを迎えた後に、リセッション入り(景気後退局面入り)したと正式に発表しています。

つまり経済はコロナショックを受けて後退局面を迎えているが、株式市場は強気相場を迎えるという矛盾した事態となっており、これは労働収入のみである人と株式への投資を行っている人との格差が、更に拡大することを示唆していると言えますので、継続した投資を続けることで生活資金を作っていく必要性を強く感じますね。

景気循環サイクルを考えると後退の次に控えるのは不況となりますので、後退局面で強くなるとされるエネルギーセクター、不況に強いとされる生活必需品セクターが、今後台頭してくる可能性があります。

現在、ナスダックを牽引しているハイテク関連銘柄については、景気回復局面に強いとされているのですが、現在において、PCやスマホなどのハードウェア、通信やアプリケーションなどのソフトウェアにおいては、既に生活必需品と化していることから、ハイテク関連企業は強気相場入りしていることも相まって景気の局面に関わらず成長を続けることが予想されます。

■FRBの異次元金融緩和

昨日、パウエルFRB議長が新型コロナウイルス感染拡大による中小企業の業績低迷を下支えすることを目的に、更なる金融施策を発表しました。

これは中小企業が営業再開と従業員の再雇用準備を出来るように支援するもので、金融機関が中小企業に行った融資を金融当局が買い取る「メーンストリート貸付プログラム」を拡充し、このプログラム参加企業は元本返済期限を1年延長して2年とすることが可能となっています。

また、最低融資額が従来の50万ドルから25万ドルに引き下げられたことにより、更に中小企業が利用しやすい環境となっています。

新型コロナウイルス感染拡大により、経済活動が停止した当初から、FRBは米経済を支えるためには可能な手は全て使うと宣言し、無制限のQEを行うなどしていましたが、これで更に市場に大量のドルが流れ込むことになります。

現在の株高はこの大量の資金が市場に流通することで、現金の価値が下がり、モノの価値が上がるインフレに近い状況から起こっていると考えられます。

事実、為替レートを眺めるとドル安傾向に転じ始めており、一時のドル高から反転し円高傾向が進んでいます。

円高が進むと米株購入資金調達のためのドル転に有利となるので、ポーナス支給の今月にありがたい傾向ですね。

本日はJOLT求職、明日はFOMC声明発表がありますので、内容に注目したいと思います。

■サウジアラビアの原油自主減産停止発表

OPECプラスの会合で原油減産延長を合意した直後ですが、サウジアラビアが自主的な減産を停止し、減産協調合意枠の減産ペースとすることを発表し、これを受けて原油価格は3%超えの反落となりました。

サウジアラビアが自主的な減産を停止したのは、経済再開に伴う原油需要回復傾向を見越したものと考えられます。

明日の米エネルギー省から原油在庫量が発表される予定で、予想は145万バレル減となっていますが、この結果次第でトレンドが変化しそうですね。

在庫量が予想より減少すれば、供給不足懸念から原油価格の上昇と、経済回復期待が裏付けられることとなるので、株価の上昇に更に弾みがつきそうです。

■まとめ

本日と明日で米経済に関する重要指標の発表がありますので、景気局面や強気相場といった相場観に注意を払った上で、保有する個別銘柄のファンダメンタルズやトレンドを見極めながら、株価が上下した場合はその理由を自分なりに分析して、納得の上で買い増しを行いたいと考えています。

米大統領選の結果やコロナパンデミックの行方、米中対立、原油価格動向などなど、波乱の多い今年は将来の資産形成のための投資技術を磨いていくのによい機会となっていると思います。

ではでは。

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