【原油価格】マークス、コロナパンデミックと原油価格の行方を考える。

個別株
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■昨夜のNYダウとコロナパンデミック動向

マークスです。

新型コロナウイルス感染拡大第2波発生懸念が台頭する中、トランプ米大統領が検討していると述べた1兆ドル近いインフラ投資計画による追加景気刺激策への期待感から米市場主要3指数が揃って上昇し、ナスダックは史上最高値を更新、NYダウは前日比$153.50高の$26,024.96と寄り付きで割り込んでいた$26,000台を回復して取引を終えました。

NYダウの日足チャートを眺めると、下値を切り下げながら陰線のロウソク足が3日連続で発生、昨日、下値は拡大したものの陽線となって反転し、下降トレンドからの脱却の兆しが見て取れます。

ただ、50日移動平均線の上昇カーブは緩やかになり始めており、V字回復期待は後退していると考えられる上、上値抵抗の200日移動平均線をブレイクアウトするほどの好材料もないことから、大きな値動きは出にくいと思われます。

また、昨日、全米不動産協会(NAR)が発表した中古住宅販売戸数は予想を下回っていることから、景気の先行きに不安を抱えていることが窺い知れます。

新型コロナウイルス感染者は世界で900万人を超え、WHOは世界的流行が加速していると警告しています。

米国では経済活動が再開され生活正常化へ向けた動きが進む中、新型コロナ感染による死者数が12万人を超え、第1次世界大戦の戦死者数を超えたと報道されています。

一方、ギリアド・サイエンシス(GILD)が、新型コロナウイルス感染治療薬として使われている「レムデシビル」の生産目標を年末までに200万人分と、当初目標の2倍とすることを発表した他、5~6日の点滴投与が必要だった同薬品の吸引型の臨床試験を開始すると発表しました。

この吸引型の治験で効果が確認できれば、喘息患者が使用するネプライザー(医療用噴霧機)での投与が可能となり、入院が不要となることから医療崩壊の回避と共にパンデミック抑制への効果が期待されています。

VIX指数(恐怖指数)に目を移すと、50日移動平均線を割り込んで下落しており、数字の上では市場は落ち着いていると考えられますが、本日、ナバロ米大統領補佐官が中国通商について「終わった」と発言したことが報じられ、NYダウの時間外取引株価が一時$300も下落しました。

その後、ナバロ大統領補佐官の釈明発表とトランプ大統領が米中通商合意第1段階に問題はないとTwitterに投稿したことから急激に持ち直しを見せるなど、荒い値動きをしたことから売買材料難で市場が膠着しつつあることを示唆しています。

米国政府による景気刺激策、や経済活動再開による期待感と新型コロナウイルス感染拡大第2波発生懸念が綱引きとなっていますが、材料次第で上昇も下落も起こり得る、綱渡りをしているような神経質な面も併せ持っていると言えます。

ウイズコロナでの経済活動環境下、ハイテク銘柄で構成されるナスダックが史上最高値を記録していることからも推察されるように、コロナ感染第2波が発生しても影響の少ない銘柄物色も進んでいるように感じます。

個別株を保有するにあたっては、このような市場情勢も踏まえた上で下落時に買い増し出来るキャッシュの確保は必須ですね。

■再び高値圏に迫る原油価格と上げ渋りのエクソン・モービル(XOM)

景気の先行きについて参考となる原油先物価格は、OPECプラスの減産協調順守と経済活動再開での需要回復期待で緩やかではありますが上昇を続けており、遂に節目となる$40台まで回復しています。

この上昇を受けて、RSI値は68.19と買われ過ぎの70に迫っています。

原油価格が$40台に回復すると、採算の取れる米シェールオイル生産企業が原油採掘を再開することが予想されますので、OPECプラスの減産協調に影を落とすことになります。

米国や欧州、豪州でも通常生活へ戻る動きが進んでおり、原油需要回復も進んでいるのは確かですが、コロナ感染再拡大懸念が台頭している状況下での、この原油価格上昇はやはりRSI値が示すように行き過ぎの感が否めません。

明日は発表される予定の原油在庫量の結果次第では、また大きく下落するリスクを含んでいますので、注視したいと思います。

さて、一方、石油メジャーのエクソン・モービル(XOM)は原油価格の上昇はどこ吹く風と、下落トレンドから脱却出来ずにいますが、日足チャートを眺めると、昨日は下値抵抗の50日移動平均線にタッチして若干の反発を見せており、50日移動平均線も上向きとなっていることから、明日の原油在庫量発表結果次第で上昇トレンドへの転換が期待出来るところです。

RSI値も48.44と中央値を下回っていることから、買われ過ぎに至るまで余裕がありますので、トレンド転換が出来れば、直近高値の$55付近まで株価が回復するのではないかとみています。

ただ、50日移動平均線の上昇カーブに頭打ち感も見られることから、回復にはもう少し時間が必要になりそうです。

XOMの現在のポートフォリオ占有率は10.67%となっており、買い増しを急ぐ状況ではありませんので、下値抵抗を割り込むようなら打診買いする程度かなと考えています。

下落時に買い増す投資準備資金を確保しつつ、市場状況にアンテナを張って買い増し銘柄選定をしていきたいものです。

ではでは。

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