■フィリップモリス・インターナショナル(PM)22年第1四半期決算発表
マークスです。 21日のNY市場開場前、PMの22年第1四半期決算(←リンク張ってます)がありました。
内容はまちまちでした。
売上高は77.5億ドルで、前年同期の75.9億ドルに対し2.1%増収となり予想の74.3億ドルを上回りました。
営業利益は32.98億ドルで前年同期の34.44億ドルに対し4.3%の減益と収益成長ペースは鈍化しており、ウクライナでの戦争に関して0.42億ドルの損失が計上されていますが、全体としては軽微であると言えます。
また、IQOSの売上高は総収益の31.2%を占めるとされており、紙巻タバコからの転換が加速しています。
当期純利益は23.31億ドルで前年同期の24.18億ドルを下回っています。
しかし、IQOSの売上増加によって5.3%の増益となったとされていますので,今後も紙巻タバコからのユーザー転換が進むと利益は回復から伸長へと成長していくことが予想されます。
調整済み1株当たり利益(EPS)は$1.56で前年同期比で0.6%の減益ですが、予想の$1.49を上回る結果となっています。 これは前年同期の期間において、生産性が大きく向上して利益率が一時的に大きく成長していたことを理由としており、今期が通常の利益であると説明されています.
喫煙人口減少傾向は歯止めが掛かり、紙巻タバコとIQOSを含んだ全体では世界で3.5%の増加となっていますが、西欧と米国では減少しています。
この傾向は紙巻タバコで顕著に表れている反面、IQOSは特に英国で33.3%増と大きく伸びている他、南米やアフリカ、東南アジアなどでは大幅な伸びを見せています。
PMは2022年度のガイダンスを更新し、調整後EPSを前期21Q4から引き下げ、$6.57~6.75の範囲から$5.98~$6.09の範囲とする反面、成長の下限値は引き上げられ8~11%を9~11%の成長を見込んでいます。
PMの日足チャートを眺めると、予想を上回る売上高・EPSを発表したにも関わらず株価は下落しています。
これは中国でのコロナウイルス感染拡大によるロックダウンによる懸念が台頭したことによる株式全体の売りに押されたこともありますが、ガイダンスでのEPS引き下げが逆風になったと考えられます。
RSI値も決算直前に70に達していたことから、売り材料になったことも要因の一つですね。
ただ、高配当銘柄に資金が流れ込んで軒並み配当利回りが低下するなかで、5%近い利回りと英国企業であることによる税制上の有利さは大きな魅力であり、業績も悪くはありませんのでコロナやウクライナ懸念、インフレ抑制のための金融引き締めなどによる地合いで株価下落することがあれば買い増しのチャンスと考えています。
ではでは。
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