■IBMの2020年第3四半期決算発表
マークスです。
昨夜のNYダウは新型コロナウイルス追加経済対策期待が後退し、開場直後の上昇から下落に転じて前日比$410.89の大幅安となりの$28,195.42で取引を終えました。 そんな中、好調なクラウド部門の分社化が報道されていたIBMの第3四半期決算発表(←リンク張ってます)がありました。
内容はまちまちでしたがコロナパンデミックの影響で事業転換を図っている収益性の高いクラウド関連事業が堅調な伸びを示したことで不調な部門の減収を相殺し、市場予想を上回る売上高となって将来性に期待が持てる結果となりました。
売上高は予想174.5億に対し175.6億と予想を上回っているものの前年同期では減収となっています。
IBMの事業部門は5部門に分かれておりクラウドコンピューティング部門・グローバルビジネスサービス部門・グローバルテクノロジーサービス部門・システム部門・グローバルファイナンシャル部門に分かれています。
業績低迷の主因となっていたシステム部門は更に縮小し、クラウド関連部門の売上拡大が確認出来ますし、クラウド、グローバルビジネスの2部門は高収益の原動力となった傘下のレッドハットの収益が16%増と引き続き大きく貢献しています。
利益については前年同期比では微増となり、1株当たり利益は$2.58で予想と一致しましたが前年同期比では4%減の結果となりました。
ただ、前期は$2.18でしたので、コロナ禍にあって取引先企業の設備投資が手控えられる中で利益率の回復は好感の持てるところです。
フリーキャッシュフローは安定的な創出が見て取れることから、コロナ禍にあっても減配になるような事態はないと考えられますのでIBMホルダーとしては安心の結果になっています。
IBMの日足チャートを眺めると、クラウド部門の分社化報道を受けて急騰したものの下落に転じて窓埋めの後、移動平均線を下値抵抗として再び上昇に転じています。 大統領選挙投票締め切りまで2週間ほどとなっていますので、今後の値動きには注目したいと考えています。
■IBM20Q3まとめ
レッドハットを擁するクラウド部門が引き続き堅調に伸びており、この部門の分社化によってどういう動きになるのかは今後の発表を注意してフォローしていきたいと思いますが、コロナワクチンが行き渡り経済活動が通常運用となり企業の設備投資が回復すれば、増収増益が期待できると考えています。
アマゾンやマイクロソフトといった強力な競合としのぎを削る分野でありながら、収益を上げていけることが2四半期の結果から継続して証明されていることから、将来的にも有望であると判断出来ます。
加えて、安定的にフリーキャッシュフロー創出されていることから、市場動向に柔軟に対応可能であると推察されることからも、配当金での株主還元も安定しますので、引き続きポートフォリオ占有率を見ながら買い増しを続けていきたいと考えています。
ではでは。
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