■米国中古住宅販売件数の大幅減少
マークスです。
昨日21日に全米不動産協会が発表した3月中古住宅販売件数は季節調整済みで、前月比8.5%減の年率換算527万戸となり、新型コロナウイルスパンデミック前の2月の576万戸と大幅に減少しました。
これは市場予想の535万戸も下回り、新型コロナウイルス感染拡大防止対策での経済停止が需要減少に繋がっていることを示しており、米国民の先行き不安感を如実に反映しています。
3月中古住宅販売件数については1~2月に契約をしていることから、感染症の急激な拡大が住宅需要を急激に圧迫していると考えられ、4月以降はさらなる悪化が見込まれます。
NYダウ日足チャートを眺めると50日移動平均線に達することなく下落しています。
5月期近のWTI原油先物が市場初となるマイナス価格を記録したことを市場が嫌気して売り圧力の強まりから
下落しています。本日は6月物も$11台で推移するなど原油価格下落は当面留まる様子が見られません。
コロナウイルス感染拡大による経済への影響はやはりかなり甚大なものとなりそうです。
■フィリップモリス(PM)の20年第1四半期決算発表
昨日21日、PMの20年第1四半期決算(1月1日~3月31日)発表がありました。
今期の内容は増収増益の素晴らしい結果となっていますが、新型コロナパンデミックの影響の不透明感から、通期予想は撤回し、第2四半期の見通しを下方修正して発表するに留まっています。
また、PMのAndréCalantzopoulosCEOから、既に観察されている悪影響として、免税販売の大幅な減少、IQOSユーザーの獲得の鈍化、インドネシアでの最低価格執行の遅延に関連していること、また、 特定の市場では、失業および関連する可処分所得の減少が市場のダイナミクスまたは特定の小規模小売業者の営業能力に一時的な影響を与えると想定していると発表しています。
プレスリリース(←リンク張ってます)で決算内容を確認すると、
売上高は71億5000万ドルで前年同期の67憶5100万ドルから6.0%増となっています。
営業利益は27億8900万ドルで前年同期の20憶5000万ドルから36.0%増となっています。
当期純利益は18憶2600万ドルで前年同期の$13憶5400万ドルから34.9%増加しています。
1株当たり当期純利益(EPS)は$1.17で前年同期の$0.87から30.1%増となっています。 ここまでは素晴らしい結果なのですが、第2四半期の予想EPSは$1.00~1.10に下方修正しています。
この増収増益は主にヨーロッパ圏で紙巻タバコからIQOSに切り替えたからとされており、四半期期末のユーザーの総数は約1,460万人と推定され、そのうち約1,060万人がその対象とされています。
国別の売上高一覧表を確認すると、前年に比較して紙巻タバコが減少しているのに対し加熱式タバコが大きく増加しているのが判ります。紙巻タバコユーザー数からすると加熱式タバコの伸び代はまだまだありそうなので、コロナショック終息後はまた堅調に増益することが期待できます。
PMの日足チャートを眺めるとコロナパンデミックの影響による下方修正を嫌気したのか急落しています。
ローソク足を見ると上ヒゲが長いことから、下押し圧力が強くなっているのが見て取れます。
原油価格暴落に伴う、リスク回避傾向が高まる中で下落すると、絶好の買い増しチャンスがくると予想出来ますね。
加熱式タバコへのビジネスモデルの切り替えによって、若干量の原価上昇があっても、世界的な健康意識の高まりの中で喫煙ユーザーを確保することができれば、まだまだ配当金による株主還元を継続できる企業であることから、マークスはポートフォリオ占有率と平均購買株価との比率を見ながら買い増しを続けたいと考えています。
ではでは。
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